意外に危険なモバイルハードディスクの熱

情報機器のセキュリティとはコンピュータウイルスの対策やシステムへの侵入の防止に限りません。機器の破損や火災の防止も重要なセキュリティです。今回はモバイルHDDの熱を取り上げます。モバイルHDDのような小型でパソコン本体の外にある機器でも、条件がそろうと容易に非常に高温に達してしまいます。

モバイルHDDでも長時間連続使用すればかなり熱くなります。これをさらに積み重ねて使うだけで、熱がこもってしまい、ケースが溶けるといった事故が起こる場合があります。もちろん、いつもそのような事故が起こるわけではなく、積み重ねを前提としていない2台のモバイルHDD同士が隙間なくピッタリと接している状態だと起こりやすくなります。

もちろん、2台のUSBメモリでも同様のことは起こりえるのですが、通常USBメモリはUSBポートから飛び出た形で使うので、積み重ねるのは困難です。一方、モバイルHDDは、通常USBケーブルを使用して接続するので積み重ねが可能で、さらに、どれも同じような大きさの直方体なので、あえて積み重ねて整頓して設置したくなるので注意が必要です。

故障したHDDやUSBメモリからの情報流出に注意

故障したハードディスクやSSD、USBメモリなどのストレージは情報流出の原因になる場合があります。故障しているため、読み書きが行えずデータの消去ソフトによるきちんとした消去を行えないのが原因です。

ストレージを読み書きできないなら、むしろ安全に思えるかもしれませんが、ちょっとしたことで正常に動作することがあります。例えば、何十回も接続し直すと問題なく動作したり、基本的には正常で手元のパソコンとの相性が悪いだけであったりすることがあります。本当に装置が故障していたとしても、少し詳しい人なら容易に修理できる故障であったりする場合もあります。現在は見ることができないとあるサイトでは、廃棄されているHDDを修理して個人情報が取り出せるかという実験がされていました。ストレージを故障するまで使用する場合は、流出しても問題のないデータに制限しておくと良いでしょう。また、最初から暗号化して活用するという方法もあります。

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